2015年08月26日

エンプロ、2015年をふりかえる(4)

◎『半熟コンシェルジュ』(脚本・遠藤雷太)

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赤羽 紀子:長 麻美
川内 正志:野村 大

「ミスターロンリー」と呼ばれるほどの一人芝居の名手、野村大さんを迎えての二人芝居。
迎えるエンプロとしても、もっとも信頼できる役者・長麻美をあて、がっちりトリをつとめてもらおうという作品です。

書くほうもプレッシャーがあったのか、脚本執筆はきわめて難航しました。

今回見ていただいた話のほかに同じ設定で2パターンの話がありましたが、ボツになりました。
カーリーさんの脚本を5本も受け取ったあとでこんなことを書くのもなんですが、悲しかったです。

資料集めまでは楽しく行いました。
書籍系の参考資料は遠藤のブログ(*********)にちょいちょい載せています。
ご覧いただくと、どんだけ遠藤が迷走していたかお分かりになると思います。

ちなみにこの分野では教科書的な存在と思われる「究極のサービス コンシエルジュのすべて」は通読できなかったので、ブログには載っていません。

あと、コンシェルジュがいるという市内のホテルに実際に泊ったりもしました。

かなりお金がかかりましたが成果はあまりありませんでした。残念。

脚本家の愚痴はさておき。

ホテルのコンシェルジュという役割が、仕事ではなく生き様になってしまった二人の話です。

「狂気レベルの善意」を持つ赤羽(長)と、「快刀乱麻の接客スキル」を持つ川内(野村)のやりとりです。

野村大さんにどのような役を当てるかを考えるのは、悩みどころでもあり、楽しい作業でした。

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※仕事できる人特有の親しみにくい表情

見た感じから「頼りになるホテルマン」まではすぐに思いついたのですが、その上で普段一人芝居のキャラクターでよく拝見するような「青臭さ」「熱血漢」の一面も取り入れたいと思い、今回の設定になりました。自分なりに敬意を払いたかったのです。

また、二人芝居の基本は「対立と和解」。世の中の多くの二人芝居はこのプロットで作られてるんじゃないかと思います。

「一人芝居の名手」に出ていただく以上、「二人芝居らしい二人芝居」で野村さんを迎えたかったというのも今回のお話を選んだ動機です。

脚本の遅れをモノともしない抜群の安定感、面白くするのも自然に見せるのも自由自在のバランス感覚。実力ある役者さんでした。
みんな知ってたと思うけど。

対する長麻美は、「聞き耳」皆勤賞。回を重ねるごとに当て書きが難しくなるというのは世の常です。

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※情報量多いけど、がんばって左の彼女に注目していただきたい。

ちょっと今まで彼女が演じた役を並べてみましょう。

その1「公衆の面前で彼氏に別れ話を切り出す彼女」
その2「合コン後、参加した男どもに容赦ないダメ出しをする女」
その3「留年寸前の学生を追い詰める大学助教授」

それなりにバリエーションはありますが、とにかく身も蓋もない役ばかりですね。

いちおう、役者本人はそういう性格の人ではないことは、一回くらい公の場で書いておいたほうがよさそうな気がしてきました。

ふたりの戦いは、二人芝居の王道展開を見せます。技術はあるのだから、下手な小細工は逆効果です。
正反対の二人は、妥協点を見つけ、ほんの少し心の距離を縮める。

しかし、ここは「聞き耳カフェ」という、そもそも変則的な演劇空間です。

ラストには、自称ゴーストライターが王道展開を壊しにかかります。

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posted by エンプロ at 17:05| Comment(0) | TrackBack(0) | つれづれ日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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